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人間は細菌に守られている


共生

”人は一人では生きていけない”

なーんてよく言いますが、

事実、人は「人体」だけで生きてはいないのです。

人体とは、人間のカラダを構成している37兆個(60兆もないみたい)の細胞、血液や水分、ホルモンなどの分泌物、のこと。

その、人体を構成する細胞の中に、私たちは、進化の過程で、他の生き物をとりこんでいます。

それが「ミトコンドリア」

ミトコンドリアは、私たちの細胞一つ一つの中に存在し(大量にね)、

私たちが食べた栄養素を使って、エネルギー(ATP)を生み出している工場です。

反射的に動くとき以外はこのミトコンドリアでつくられたエネルギーで、私たちのカラダは動いています。

それだけ、なくてはならい存在です!!

そのミトコンドリア、

今、地球上にいるような生物がなにひとつとして存在していない20億年も昔、

ミトコンドリアは海の中を泳ぐ細菌だったのです。

(アルファプロテオバクテリアというお名前)

当時は、細菌たちの世界。

酸素は細菌たちにとっては有害で、息苦しく生きていたところ、

より大きな細菌が、このミトコンドリアを自分の中に取り込んで、

当時の地球では有害だった酸素を使ってエネルギーを作り出しながら生きることができるようになりました。

こうした「共生」を繰り返し、今となっては、私たちの細胞の中で彼らが働いてくれています。

私たちの細胞は、お父さんとお母さんのDNAを元にDNAができていますが、

なんとこのミトコンドリアも独自のDNAをもっています。

なので、人間2人、ミトコンドリア1つから、遺伝子を受け継いでいるんですね~

(卵細胞の中にあるミトコンドリアを受け継ぐので、お母さんのミトコンドリアをもらってきてます。精子のミトコンドリアは卵子の中に入れないそうです)

細菌をカラダに取り込んでいると考えると・・

ちょっと複雑な気持ちになりますね。

それから、皮膚や膣の中や腸の中にいる細菌たち。

腸の中にはたっくさん(100-1000兆個ともいわれる)の細菌がいて、

種類も様々、分かっていないこともたくさんある状況ですが、

この細菌にもたくさん助けられています。

人体では作り出せないビタミンB(ビタミンB6、葉酸、ナイアシン)やビタミンKを合成してくれたり、

免疫力をあげてくれたり、

脳の発達にも影響している可能性があるのではと言われていたり(この領域はまだはっきりわかってません)。

腸内細菌たちも1つ1つDNAをもっている、一種の生き物。

こうして、私たち人間は、進化の過程でたくさんの生き物(細菌)に助けてもらいながら生まれ、

今も守られています。

共生してるんだな、と知ったとき、無償に何かに感謝したくなりました。

私だけかなw

もしこのまま人類がカラダに悪い食生活をつづけたら、

ミトコンドリアも腸内細菌も人類と共存するメリットがなくなり、見捨てられちゃうかもしれませんね!(笑)

彼らが欲しがる栄養素を与えないとですね!

おしまい。


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